白雪千夜「足りすぎている」
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128:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 14:30:09.85 ID:1/ZkFkMM0
「……申し訳ございません。不勉強で」
「うっそ、オーバーランク知らん?
 ははぁ〜、あたしも自慢できたもんじゃないけど、千夜ちゃんも存外マイペースだねー。まぁいいや」

 ケラケラと愛想良く笑って、塩見さんは続ける。

「今度のフェスで、ちとせちゃんが歌う曲、玲音さんの曲なんだって。
 何て言ったっかな、『アクセルレーション』だっけ?
 つまり、961プロとの事務所の垣根を越えた一大コラボ企画。しかもすんごいエラ〜い人の曲。
 だから346プロとしては余計に失敗が許されないってわけ。
 でいいんだよね、奏ちゃん?」
「私じゃなくて、常務に直接聞いてもらえないかしら」
「えぇー、あたしあんま怖いの苦手やし」


 軽い調子で言っているが、どうやらお嬢様を取り巻く環境は決して軽いものではないらしい。

 新任常務のメンツをかけた新規プロジェクトの駒の一つとして、お嬢様はあてがわれただけのものと思っていた。
 だが、他事務所の、それも聞く限りでは業界のトップに君臨するアイドルの曲を借りるという。
 もし失敗しようものなら、業界内における346プロの信用は地に落ちる。

 お嬢様は、常務だけでなく、346プロの期待を一身に背負うことを承知し、これを成功させようと過酷なレッスンに身を投じている。



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