19: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2019/10/29(火) 04:49:12.32 ID:rqljmlHD0
男「勉強でもよく言われる土台が大切というのは生きる上で殆どの事に当てはまる」
コースターを机に置き、その上に残り半分となったコーヒーのカップを乗せる。
提督「土台があるから乗せられる、と」
20: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2019/10/29(火) 04:50:14.72 ID:rqljmlHD0
叢雲「土台がまるでないなら赤子のように何でも吸収できる。なまじ変に土台が残っているせいで受け止め損ねて、中身のコーヒーをぶちまけてショートする、ってことかしら」
男「正解。かどうかは分からいけどな。少なくとも俺はそう思った」
隣の部屋から戻ってきた叢雲は自分用らしいカップを手にしていた。自分のコーヒーを作っていたのだろう。
21: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2019/10/29(火) 04:51:27.46 ID:rqljmlHD0
提督「そんなに大変なのかい!?"最初の一人"というのは」
男「聞いたことはないので?」
提督「そういう事がある、というのは…もちろん色々な根も葉もない噂も。でもこうして実際に目の当たりにするとは思いもよりませんでしたよ」
22: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2019/10/29(火) 04:52:10.43 ID:rqljmlHD0
男「艦娘は、こういう言い方はあまり好きではないが基本的にはコピー、クローンというべき存在です。少なくとも鎮守府の数だけ同じ艦娘がいるようなものだ」
叢雲「そうね。私も何度か、何人かの私と顔を合わせたことがあるわ」
男「でもコピーやクローンだとして、ならば当然元となるオリジナルがいるはずだ」
23: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2019/10/29(火) 04:52:46.33 ID:rqljmlHD0
男「本当に突然、なんの前触れもなくそれまで建造では確認されていなかった艦娘が生まれる事があるんですよ」
叢雲「今回みたいに?」
男「まさしく」
24: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2019/10/29(火) 04:53:18.01 ID:rqljmlHD0
男「ただ少し条件があるんです」
提督「条件?アンロックの?」
男「そう。多分そう」
25: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2019/10/29(火) 04:53:52.21 ID:rqljmlHD0
男「言い方が少し悪かった。正確には記憶というより、名前なんですよ。恐らく」
叢雲「名前って、叢雲とか?」
男「そう。自分が誰なのか、どういった船だったのか。経験則ですがそれがトリガーになっていると思います」
26: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2019/10/29(火) 04:54:26.95 ID:rqljmlHD0
男「言い方が少し悪かった。正確には記憶というより、名前なんですよ。恐らく」
叢雲「名前って、叢雲とか?」
男「そう。自分が誰なのか、どういった船だったのか。経験則ですがそれがトリガーになっていると思います」
27: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2019/10/29(火) 04:55:17.82 ID:rqljmlHD0
提督「ちなみに最長記録の一年以上ってのはどういう感じで?」
男「記憶自体はそこまで欠落していなかったんですが、その艦娘ってのが海外の船でね」
叢雲「そういえば海外艦って建造可能よね。あまり気にしたことはなかったけど」
28: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2019/10/29(火) 04:55:51.47 ID:rqljmlHD0
提督「それで」
提督が少し姿勢を正す。これが本題といった感じだ。
提督「答えられる問じゃないとは思うけれど、今回はどう思います」
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