504: ◆iEoVz.17Z2[saga]
2019/10/01(火) 19:52:14.81 ID:ViazdTd70
鞠莉「アンドロイドの心は自分たちで作っておきながら実にイレギュラーな存在だったわ、だって何も無いと破壊を生むなんてそんなのをシステムに埋め込んだ覚えはないわ、ちゃんと確認もした。けどアンドロイドはどうも目の前にあるものをdeleteしたくなるらしいの」
鞠莉「そしてそれは今も直せてない、どれだけ修正してもどれだけ時間をかけても数万という数字が勝手に列と法則に沿った文字を並べて新たなシステムを確立させる」
鞠莉「だから次第に希はこう言ったの」
鞠莉「破壊衝動を生み出すのはアンドロイドとしての本能なのではないかと」
鞠莉「何も無いから破壊を生み出す、そういう結論に辿り着いた私たちはこじつけでもいいからアンドロイドに何か目標を与えようと思った」
鞠莉「その結果が今よ、戦闘型アンドロイドは破壊衝動を逆手に取ったタイプだったわ。戦うことを目的としたアンドロイドなんて言われてるけど、決して戦わせる為に作ったわけじゃない」
鞠莉「業務用アンドロイドは極端なシステムを割り振った、業務用アンドロイドっていうのは他のアンドロイドと比べて頭があまりよくないの、けどその分前向きで何に対しても熱心な性格をしたタイプがほとんどだった」
鞠莉「だからひたむきに今やるべきことに立ち向かえる、それが業務用アンドロイドだった」
鞠莉「そして最後に標準型アンドロイド。このアンドロイドこそ私たちにとって最大の脅威となりえるものだった、何故なら人間にClosestなのがこのアンドロイドだからね」
鞠莉「標準型アンドロイドは言ってしまえば人間と何一つ変わらない生き物、もちろん成長する速度とかある程度の身体能力に違いはあるけど人の心をちゃんと持ってるの、だからこそバグが起きやすい」
鞠莉「標準型という感受性に富んだアンドロイドは見知らぬ感情を本能的に作り出してしまうの」
鞠莉「結果、この道徳的退廃を迎えている東京に住むアンドロイドは防衛本能として銃を持とうとする心と人を殺す、或いは物を壊すという破壊衝動が勝手に生まれる。私はそう考えてるわ」
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