絵里「例え偽物だとしても」
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505: ◆iEoVz.17Z2[sage saga]
2019/10/01(火) 19:54:45.10 ID:ViazdTd70
梨子「…じゃあもうアンドロイドって」

鞠莉「そう、手遅れなの」

鞠莉「他国や他県で暮らすアンドロイドがここほど問題を起こさないのはそういうことなの、周りに影響されて人格を作り上げる性質から平和なところで生まれ育ったアンドロイドっていうのは東京にたくさんいるアンドロイドとは違って武術の心得が一切ないの」

鞠莉「だからどうしたものかと考えはしたけど、アンドロイドの心を大事にするなら自己学習AIを搭載しないといけない。だけどそれを搭載すると周りの環境に影響されて結局は二の舞で破壊の限りを尽くすだけ」

鞠莉「だからといってそれを搭載せずアンドロイドの心を疎かにすると、そもそもそれがアンドロイドでなくなるの。Heartを持たないアンドロイドは私たちの作りたかったものじゃなかったから破壊衝動が出ると分かっていてもこの選択は絶対になかった」

梨子「………」

鞠莉「だから少なくともここにいるアンドロイドはもう手遅れなの」

鞠莉「…ただ、そんな中でも救いだったのが銃を持っていたり武術の心得がある自己防衛に努めたアンドロイドたちは他のアンドロイドや人間と関係を深めてそのほとんどのアンドロイドがここ東京に身を置く形となった」

鞠莉「アンドロイド一人がここに残ればそのアンドロイドと関係を持ったアンドロイドもここに残る、一人のアンドロイドが二人のアンドロイドに、二人のアンドロイドが四人のアンドロイドにというようにこの東京に滞在する理由を感染症のように広めていった」

鞠莉「だから過激な色に染め上げられたアンドロイドが他のところに行って暴れるという事例はほとんどないわ」

梨子「…そうなんですね」

鞠莉「ええ」



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