60: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2019/09/16(月) 06:39:43.49 ID:Aam2sbDE0
男「早速始めたい。頑丈な縄はあるか?」
薬屋「荷物を縛るためのロープならあるよ」
男「十分だ。奥の部屋に持ってきてくれ」
──ガラッ!
女盗賊「やっぱりここに居た!」
薬屋「騒々しいね。ドアを壊したら出禁にするよ?」
女盗賊「それは勘弁だけど……男!大変なことが起きた!」
男「何だ?悪いが余程のことでない限り聞いてる暇はないぞ。こちらの方が急ぎだ」
女盗賊「町に狂犬が出没したんだよ!」
男「!…それは討伐対象のやつか?」
女盗賊「そう。今町の自警団が対応してるけど…とてもじゃないが太刀打ち出来てない」
女盗賊「何せ相手は数匹いる上に信じられないくらい素早くて…!」
女盗賊「まだ死者は出てないけどこのままじゃ時間の問題よ!」
男「………」
少女「…?……?」
薬屋「…行ってきな」
男「薬屋…」
薬屋「そいつは私が縛っておく。男が戻ってくるまでに起きて暴れ出すかもしれないが……なに、私の専門は薬物だ。人間を大人しくさせる方法などいくらでも持っているよ」
男「……恩に着る」
男「女盗賊、場所はどこだ?案内してくれ」
女盗賊「分かった!」
男「少女は俺に掴まれ。揺れるだろうが、落としはしない」
少女「!はいっ」ヒシッ
女盗賊「その子も連れてく気かい?」タッタッ
男「近場まで行ったらお前に見ててもらう。戦わせるわけじゃない」タッタッ
タッタッタッ...
薬屋「…入り口くらいは閉めていって欲しかったね」ガララ
薬屋「……」
神父「」
薬屋「………」
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