高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「9月5日のその後に」
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7:名無しNIPPER[sage saga]
2019/09/05(木) 18:41:42.26 ID:w/xsIxLY0
>>6 2行目を修正させてください。
誤:空の上にいる誰かへのような言葉を
正:空の向こうにいる誰かへのような言葉を


「……変だった」

右手の人差し指だけを丸めて、加蓮ちゃんは言います。

「ううん。今も変なの。おかしいの。おめでとうって言われる度に、プレゼントをもらう度に、どんどん変な気持ちが大きくなっていく」
「……」
「嫌な気持ちなんかじゃなくてさ……。むしろ逆。すごく嬉しい気持ち。だけど……それ以上に、変な感じ」
「……」
「私のことをみんなが見てくれて、私のことをみんなが祝ってくれて。私が……」
「……私が?」
「……私が、その瞬間だけ。世界の中心にいることが、すごく、変」

カフェの入り口の方から、からんからん、と乾いた鐘の音がしました。
これできっと、私たちが今日最後のお客さん。

都会の夜は、決して暗すぎることはないのに。
私と加蓮ちゃんを真ん中に、光のない夜が広がっているように思えてしまう。


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