高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「9月5日のその後に」
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19:名無しNIPPER[sage saga]
2019/09/05(木) 18:48:42.22 ID:w/xsIxLY0
せっかくの誕生日の夜ですから、加蓮ちゃんも、晩ご飯はお母さんやお父さんと一緒に食べた方がいいんじゃないかな?
……さっき、隣にいてほしい、って言われましたけれど、これ私お邪魔なんじゃ?

「……期待を持たせて突き放すんだ。へぇー?」

うぐっ! それ一番言われたくない、そして加蓮ちゃんに思ってほしくない言葉っ……!
だけど加蓮ちゃんの口調はすっごく軽かったから、傷ついていないことが分かりました。
冗談にしてもきつすぎます、って無言で抗議をしたけれど、ごめんね? と軽く返されちゃいました。
加蓮ちゃんが注文したのは、お持ち帰り用のクッキー、一袋分。
店員さんが厨房へ向かったそのすぐ直後、加蓮ちゃんは立ち上がって、そして、にこっ、と笑います。

「行こ。お母さん、もう来てくれてるんだって」
「え? ……い、いつの間に連絡を?」
「藍子がちょっと目を離した隙に」
「む。離してませんっ。今日は私、ずっと加蓮ちゃんを見ていました。事務所にいた時からずっと!」
「嘘ー。さすがに藍子でもずっと見続けるなんてできないでしょ」
「見てました〜っ」
「じゃー今度は私が藍子のことずっと見てやる!」

つられて立ち上がると、肩から力が抜けていきます。……あぁそっか。加蓮ちゃん、もうすっかりいつも通りなんだ。
思わず座り直そうとしたけれど、私たちは今から帰るんですよね。なんだか名残惜しい。
ううんっ。今から加蓮ちゃんの家に行って、残り5時間くらいの9月5日を過ごして……。
まだまだ、今日という日は終わりませんっ。


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