【安価】安価ファンタジー冒険者で地の文多めのマジメなやつ
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27: ◆a0UdM47R7d2e[saga]
2019/09/05(木) 01:48:23.39 ID:JsU2vhmx0
「あっ、こ、こらヴィルマ! それはだめ、返して!」


などとミアにしては大きな声で言うもまるで効果が無い。

以下略 AAS



28: ◆a0UdM47R7d2e[saga]
2019/09/05(木) 01:49:17.63 ID:JsU2vhmx0
だが、今日はどうやら走り回る必要はないらしい。


「ミア。ミアは居ますか?」

以下略 AAS



29: ◆a0UdM47R7d2e[saga]
2019/09/05(木) 01:50:02.07 ID:JsU2vhmx0
「あ、あの、院長……。
 この子もそこまで悪気があったわけでは……」

「黙りなさい。
 あなたもあなたです。
以下略 AAS



30: ◆a0UdM47R7d2e[saga]
2019/09/05(木) 01:50:37.44 ID:JsU2vhmx0
「全く……まぁ、今はそちらは置いておきましょう。
 ミア、少し町まで行ってもらえますか」

「あ、はい、何をすれば……?」

以下略 AAS



31: ◆a0UdM47R7d2e[saga]
2019/09/05(木) 01:51:32.48 ID:JsU2vhmx0
閉まった扉から視線を外し、院長が子供たちに向き合う。
幼い顔はどれもが不満そうだった。
それを見ればミアがどれだけ子供たちに好かれているかはだれの目にも明らかだ。


以下略 AAS



32: ◆a0UdM47R7d2e[saga]
2019/09/05(木) 01:52:17.06 ID:JsU2vhmx0
「後は、あの弱気が治ればなお良いのですが」


だからこそ院長は小さく溜め息を吐く。
他が完璧なだけに、そこだけが気がかりだと。
以下略 AAS



33: ◆a0UdM47R7d2e[saga]
2019/09/05(木) 01:53:21.72 ID:JsU2vhmx0
孤児たちはその境遇にも歪まず、小生意気ながらも健やかに育っている。

ミアが愛し、院長も良しと見守る日常の象徴のような光景だった。

慣れ親しんだ営み。
以下略 AAS



34: ◆a0UdM47R7d2e[saga]
2019/09/05(木) 01:54:06.06 ID:JsU2vhmx0
余りに耳障りな轟音に眉をしかめ、院長は扉に振り向いた。
大きく開け放たれたその先には息を荒げるミアの姿。

無作法を叱りつけようという院長の考えは一瞬で消える。
大人しく規律に従順なミアがこうもなるなど明らかにおかしい。
以下略 AAS



35: ◆a0UdM47R7d2e[saga]
2019/09/05(木) 01:55:03.29 ID:JsU2vhmx0

―――――
―――


以下略 AAS



36: ◆a0UdM47R7d2e[saga]
2019/09/05(木) 01:55:35.33 ID:JsU2vhmx0
「…………ミア。離れなさい」

「っ!
 院長!」

以下略 AAS



37: ◆a0UdM47R7d2e[saga]
2019/09/05(木) 01:56:19.99 ID:JsU2vhmx0
それを横目に、院長は男の顔に耳を寄せた。

彼はもう助からない。
ならばせめて最期の言葉を聞くべきだ。
そしてそれは若く感受性に富むミアではなく、老いた自分の役割だと老婆は知っている。
以下略 AAS



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