【安価】安価ファンタジー冒険者で地の文多めのマジメなやつ
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◆a0UdM47R7d2e
[saga]
2019/09/05(木) 01:49:17.63 ID:JsU2vhmx0
だが、今日はどうやら走り回る必要はないらしい。
「ミア。ミアは居ますか?」
「はっ、はい、院長」
孤児院の扉が突然開き、一人の老婆がやってきた。
途端、ウィンプルを抱えたままのヴィルマは「ゲッ」と声を上げる。
名前を呼ばれたミアが応えた通り、老婆は修道院の院長だった。
僅かな歪みも無く伸びた背筋。
不機嫌そうに結ばれた口。
老いを感じさせない厳格な光を宿す目。
眉間に深く刻まれたシワ。
どれを取っても彼女の人格を読み取るには十分だ。
「ヴィルマ、またあなたですか。
人の物を許可無く奪ってはならないと何度言えば分かるのです。
先程の言葉遣いも……」
「うげっ、わ、分かりました!
ごめんなさい!
すぐ返します!」
印象通り低い声音にヴィルマは慌てに慌てた。
説教が始まってしまえば長いのだ。
声を荒げはしないものの威圧感のあるそれは悪戯っ子に的確に効く。
だからこそヴィルマはすぐさま謝り、押し付けるようにミアにウィンプルを手渡した。
「謝り、返す。
それさえすれば何度繰り返しても許されるなどとは思わないことです。
後でゆっくりとお話をしましょう」
彼女にとっては残念なことに、僅かな減刑にしかならなかったようだが。
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