145: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/23(水) 02:21:27.74 ID:0ARiWsal0
「ツモ切りってことは、ひとまずこれで安心だな」
そう言って、提督の手から放たれたのは、無情な白。
ほっと弛緩した空気が流れる。これで私の役満の目は消えた。グラーフも、大淀も、私を意識から外そうとしている。蚊帳の外に置こうとしている。
許せない。
させるものか。
大淀が怪訝そうな目でこちらを窺っている。私の目に、闘志が宿っていることに気付いたのだろう。
私にはまだ道が残されていた。混老七対子、リーチ、ツモ、裏裏で倍満。目指すべきは勝利、勝利するにはそれしかない。
ツモ牌は北。これで四対子。残りのツモは九回。間に合うか?
大淀が聴牌気配。しかし点数が足りていないのか、あるいはこちらを警戒しているのか、特に動きはない。提督もツモが悪いのか先ほどからツモ切りを続けている。
グラーフは完全にベタオリに入っており、私たち三人の捨て牌から通りそうな牌をひたすら切り続けている。
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