いつかの月が君に微笑む
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27:名無しNIPPER[saga]
2019/08/16(金) 00:14:15.25 ID:doqPoyp4O
ただ、芸能人だというのであれば、彼女の美貌も何となく納得がいく。少なくとも、島外でもこの美しさが平均的なものであるということではないらしい。

「何だよ、幽霊なんかよりよっぽど楽しい思いしやがって」

拗ねたようにぼやく佐々部に、水原が「あんたのとこにも紹介しに来てあげたでしょ」とあやすように話しかけていた。まるで母親みたいだ。

「へー、そっか。アイドル……で良いのかな」

雑誌のグラビアページをパラパラめくると、最後のページに『尾関瑞穂』についてのプロフィールが載っていた。生年月日は……俺たちより二つ上か。他にもいくつか、出身地や最近の仕事についての情報が載っていた。

「うーん、アイドル……うん、そうだね」

歯切れ悪く、彼女は肯定した。

何かそれについての違和感を覚えたが、それについて考えるよりも先に佐々部が瑞穂に問うた。

「で、で、瑞穂ちゃんは何が目当てでうちの島に来たの? 観光って言ってたけど」

「うん、来週末のお祭。私、お祭ってあんまり行ったことがなくて、人が多いと声かけられちゃうし。だから、あんまり私のことを知らない人が多そうなこの島なら大丈夫かなって」


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