いつかの月が君に微笑む
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12:名無しNIPPER[saga]
2019/08/14(水) 22:06:50.56 ID:3RPf7FsGO
「カズくん、朝だよ、朝ごはんだよ」

聞きなれない声が扉の方からして、目が覚めた。寝ぼけ眼でそちらを向くと、もうしっかりと外行きの格好をした瑞穂がそこに立っていた。

瞬間、昨日の夜の出来事を思い出して、ハッと目が覚めた。

「起きた? お母さん、もう家出ちゃってるよ。この時間になっても起きなかったら起こしてあげてって、頼まれてたの。降りてるね」

時計の針は9時を回ったところだった。夏休み二日目にして、既にだらけた生活を始めてしまったようだ。瑞穂が扉を閉めると、俺は寝巻から着替えて一階に下りた。歯磨き、洗顔をして台所に向かうと、いつもの食パン一枚とは違い、しっかりした朝食がそこに待っていた。

「こっちで食べなよ」

瑞穂が居間からそう声をかけてくれたので、お盆に載ったそれを運んで居間のテーブルに向かう。まるで昨晩とは立場が逆転している。

「おはよ」

「おはよう。起こしてくれてありがと」


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