奏「夏紀センパイ、付き合っていただけませんか?」
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38:名無しNIPPER[saga]
2019/07/14(日) 14:44:48.45 ID:lDAUfTp00
映画館は案の定ガラガラで、午前の回、シアターにいたのは私たち二人だけだった。

もし私たちが来なかったら、無人の客席に向けても作品は上映されたんだろうかと、変なことが気になった。


肝心の映画の内容は、ぜんぜん印象に残っていない。

学校をサボってまで観に来たというのに、どうしてか話の展開がちっとも頭に入ってこなかった。
どうにも集中できないまま、気づけばエンドロールが流れ出している。
ちらりと隣を盗み見ると、スクリーンに照らされたセンパイの横顔が、暗闇に淡く浮かんでいた。


館内が明るくなると、センパイはゆっくりと立ち上がり大きく伸びをした。

「悪くなったね」と言うセンパイに合わせて、「そうですね」と作り笑いで答えた。


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