18: ◆OtiAGlay2E[sage]
2019/06/24(月) 03:53:39.37 ID:v/g2u2sn0
「味は信用していいぜ。俺が直々に野菜卸してる店だからよ。いい野菜はいい店にしか卸さねえ。俺のポリシーだ。初めてここの店主がが俺の店に来たときは……ってそれは関係なかったな。それはそうと、坊主。学校では佐竹ちゃんとはどうなんだ?」
「え、えーっと佐竹さんとは隣の席同士で……まだ全然話せてないですけど……」
「はーん。それで佐竹ちゃんと話したくてここに来たわけか」
「どうしてわかるんですか」
「そりゃあ似たような連中がしょっちゅう来るからな。考えることはみんな同じってこった。安心しろ坊主。だれもまだ佐竹ちゃんとはくっついてねえよ」
おじさんは豪快に笑い飛ばす。向こうで接客している佐竹さんに聞こえるんじゃないかとひやひやする。
「にしても坊主、残念だったな。この時間帯は佐竹ちゃんずっと接客してるから話せねえぞ。あっちを見て見な」
おじさんは顎でテーブル席の方を指す。
「はーい♪玉子丼とチンジャオロースですね。少々お待ちください!」
「ご注文が決まったらいつでも呼んでください!」」
「お待たせしました!佐竹飯店特性ホイコーローです♪」
「あっ!お子さん食べづらいですよね。取り皿持ってきますね!」
「すみません、ただいま満席ですのでちょっとだけ待ってもらえますか?」
接客で店内を駆けまわる佐竹さん。
一人ひとり丁寧に対応してお客さんを捌いていく。
注文を聞きながら時折ニコっと微笑む佐竹さんの表情に僕はドキッとしてしまう。
元気に接客をする佐竹さんを見ているとこちらも自然と元気をもらえそうだった。
それを周りの客もほほえましく見守る。
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