19: ◆OtiAGlay2E[sage]
2019/06/24(月) 03:54:10.01 ID:v/g2u2sn0
「あの笑顔が見れるだけでここに来る価値があるってもんだ」
そう言って佐竹さんを見る八百屋のおじさんの目は優しい目立った。
「……みんなから愛されてるんですね。佐竹さん」
「そりゃそうよ。ここに来る連中の大半は佐竹ちゃんのファンだからな。坊主もそうだろ?」
明るく元気で、みんなを笑顔にする佐竹さん。家でも、学校でもそれは何も変わらなかった。
佐竹飯店の看板娘としての佐竹さんはまるでこの店限定のアイドルのようだった。
「じゃ、そろそろ出るぞ坊主。外で待ってる客もいるからな」
おじさんは席を立ってレジの方へ向かう。僕もおじさんの後についていった。
「ごちそうさま佐竹ちゃん。勘定、坊主のも一緒に付けといてくれ」
「はーい」
「いいんですか?」
「知り合ったのもなんかの縁だ。今日は奢ってやるよ」
そういっておじさんは二人分のお代を支払った。
45Res/33.88 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20