11: ◆ukgSfceGys[saga]
2019/06/18(火) 21:25:18.20 ID:tLeGcQVf0
そんな風におどけて見せる茄子さん。そう言い切った顔は普段は滅多に見ることのできない小悪魔みたいな顔だった。
カミサマも悪魔も味方につけるなんて、どうやったってこの方面では茄子さんに勝てなさそう……。
そんな風に思った茄子さんとのお話だった。
12: ◆ukgSfceGys[saga]
2019/06/18(火) 21:26:01.72 ID:tLeGcQVf0
◆◇◆
正直茄子さんがあんなこと思ってるなんて意外だった……。あれだけ"カミサマ"に愛されたような人なら、全肯定するかと思ったのに……。
じゃあそれなら彼女はなんていうのだろうか? 茄子さんとはある意味真逆なあの娘は?
13: ◆ukgSfceGys[saga]
2019/06/18(火) 21:26:28.10 ID:tLeGcQVf0
「え? 神様ですか?」
14: ◆ukgSfceGys[saga]
2019/06/18(火) 21:27:11.82 ID:tLeGcQVf0
ほたるちゃんは少し驚いた表情をする。
そりゃそうだろうね。今まではアイドル活動やファッションの話ばっかりしてたのに、急にこんな話題が出てきたらビックリするに決まってる。少なくとも私だったら何度か聞き直しちゃう。
「うーんと……そうですね……」
15: ◆ukgSfceGys[saga]
2019/06/18(火) 21:27:38.78 ID:tLeGcQVf0
「でも、それを言い訳にしたくありません」
16: ◆ukgSfceGys[saga]
2019/06/18(火) 21:28:53.22 ID:tLeGcQVf0
そんな笑顔のまま、きっぱりとほたるちゃんは言い放った。まるで目の前にいるカミサマに対して宣言するように。
「いや、確かに挫けそうになる時だって当然ありますけど……。それでも私はアイドル活動において、不運を言い訳にしたくありません」
17: ◆ukgSfceGys[saga]
2019/06/18(火) 21:29:29.54 ID:tLeGcQVf0
◆◇◆
幸運に愛された茄子さん。
不幸に愛されてしまったほたるちゃん。
18: ◆ukgSfceGys[saga]
2019/06/18(火) 21:30:05.82 ID:tLeGcQVf0
「神様ですかぁ? もちろん信じてますよ」
19: ◆ukgSfceGys[saga]
2019/06/18(火) 21:31:21.83 ID:tLeGcQVf0
「へー……。『運命の出会いなんて信じてなかった』なんて持ち歌で歌ってるクセに?」
「ですから謝ってるじゃないですか、『神様ごめんね』って。……というか加蓮ちゃんだって歌ってるじゃないですか、『神様がくれた時間』って」
20: ◆ukgSfceGys[saga]
2019/06/18(火) 21:32:39.06 ID:tLeGcQVf0
「加蓮ちゃんは信じないんですか? 憧れのアイドルになれたきっかけを。加蓮ちゃんのプロデューサーさんとの出会いを。それを神様が演出してくれたってことを」
「うーん……」
21: ◆ukgSfceGys[saga]
2019/06/18(火) 21:33:14.22 ID:tLeGcQVf0
「だから、この全てが運命だなんてイヤ。少なくとも私は"運命"っていう言葉で済ませたくない」
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