170: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/20(木) 02:09:30.12 ID:l0zubfjX0
夜の風が、ベランダに座り込む真美たちに吹きつける。
「うー、さぶいさぶい……兄ちゃん、真美より薄着だけどだいじょーぶ?」
「ああ」
「んもー、暗いってばぁ!」
ていっ!と兄ちゃんのおでこを小突く。
いきなり真美の攻撃を受けて、なされるがままに仰け反る兄ちゃん。
数秒間をおいて、仰け反った身体を戻したけど、やっぱり兄ちゃんは暗いままだった。
「ごめん、真美」
「だからー、もういいってば。それよりもさ――」
「違うんだ」
真美の声を、兄ちゃんが遮る。
「違うんだ……」
兄ちゃんは、何故だか泣きそうだった。
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