109: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/18(火) 21:20:10.10 ID:5Y2de4vS0
「何もそんな長期間休養しろってんじゃない。一か月でも、一週間でも、一日でも。ちょっと休んで、本当にやりたい形を探してごらん」
真美の身体を少し離してから、目を見て兄ちゃんが微笑んだ。
「一人で休むのが嫌なら、事務所でだらだらしててもいい。俺も合間に話を聞いてやるさ。逃げやしない」
「……ほんと? 真美が全然前に進めないからって、置いてったりしない?」
「お前、俺がそんな薄情者だと思うのか?」
ずびっ、と鼻をすすってから、真美は首を横に振った。
「……思わない」
「だろ? 結果なんてすぐに出す必要はないさ。お前、まだ小学生なんだからな」
「でも、亜美は」
「チャンスは人それぞれ。亜美の場合、運が良かっただけかもしれないし、焦らなかったのもプラスに働いたかもな」
真美はずっと焦りっぱなしだった。
思い返してみると、そのせーで全力を出し切れてなかったことが多かったかもしれない。
真美、急ぎ過ぎてたのかな。
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