【ミリマス】私という撫子の
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6: ◆DbvMVEE3z2[sage saga]
2019/06/16(日) 00:10:37.01 ID:RAUxaTtJ0
「で、ですが! このお仕事はご縁だけではなくて、仕掛け人さまのお力があったからこそで……!」

 先ほど仕掛け人さまへの感謝を忘れずに臨もうと決めたばかりなのにこの失態。つくづく大和撫子には遠いと感じる。

「なんだ、そんなこと。全然気にしてないよ」
「申し訳ありません……」

 小さくなる私を見て笑う仕掛け人さまは本当に気にしていないようだった。そういう懐の大きさが羨ましい。私もいつかは、と決意をしながら次の質問項目を見た。

< Q.2 日本に憧れるようになったきっかけはなんですか? >

 なぜか不思議なことに。他と同じ書体のはずなのにその質問だけがやけに目立って見えた。強く瞬きをしてみてもそれは変わらずに、蛍光筆で印を入れられたように光っている。

 途端に記憶はよみがえる。先ほどまでは朧気だったはずの記憶の断片がひとつ、またひとつと重なり鮮明な映像になっていく。空気も匂いも、胸の高鳴りまでも鮮やかに。
 
 きっかけはあの日。それは、私のはじまり。
 私が日本に憧れるようになった理由。
 私が初めて大和撫子を知ったあの日。
 それまで日本という存在を知らなかった私のこと。



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