37: ◆DbvMVEE3z2[sage saga]
2019/06/16(日) 00:48:01.69 ID:RAUxaTtJ0
歩んできた道は正しいのだと。今までの努力は無駄なものなんて一つもないのだと。
まだ蕾もつけない名前も知らない花だけど、それは必ず咲くのだと。
撫子がずっと日本の傍にあったように。
そういう花。
誰のものでもない、私だけの私の花。
撫子でなかったとしても、もう私にとっては同じくらいに大切な。
「……あの、仕掛け人さま。ひとつお聞きしてもよろしいですか?」
「なに?」
「一緒に、歩いてくれますか?」
私がこの花の名前を知るまで。名前も知らぬ花を咲かせるまで。
私だけの大和撫子を見つけるまで。
暗くて霞んで前も後ろも見えないこの道を、あなたと。
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