【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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270
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◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/09/03(火) 01:24:13.64 ID:/BT2JQWN0
「……ありがとうございます。気が楽になりました」
「行くのね?」
「はい」
以下略
AAS
271
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/09/03(火) 01:25:32.19 ID:/BT2JQWN0
マスターは少し考えた。
やがて傘を閉じ、風に舞う花吹雪に総身を晒す。
「――今からこの傘を倒すわ。倒れた方角が、あなたの向かう先」
以下略
AAS
272
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/09/03(火) 01:26:31.99 ID:/BT2JQWN0
「ありがとうございます!」
礼を告げ、一散に走る。
さっきよりもずっと足が軽い。傘が示す方向へ、一ミリもぶれずに走り抜けられる自信がある。
以下略
AAS
273
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/09/03(火) 01:28:35.71 ID:/BT2JQWN0
「がんばってね、P君」
以下略
AAS
274
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/09/03(火) 01:29:44.71 ID:/BT2JQWN0
どうして今まで気付かなかったんだ。
忘れていない筈じゃないか。親父に連れられて見せてくれた、あのはにかんだ顔を。
今にして思えばどうして会わせてくれたのか。
以下略
AAS
275
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/09/03(火) 01:31:17.55 ID:/BT2JQWN0
「振り向かないで。待たせてる人がいるでしょう?」
「瞳子ちゃん……! お、おれ、今まで……っ」
以下略
AAS
276
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/09/03(火) 01:31:49.14 ID:/BT2JQWN0
踵を返す。もう振り返らない。
代わり映えのしない吹雪の中に、はっきりと一筋の道が見えた気がした。
それがどこに繋がるとしても、果てにはきっと、目指すものがあると信じた。
以下略
AAS
277
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/09/03(火) 01:33:00.33 ID:/BT2JQWN0
◆◆◆◆
身を切るような北風と、雪と、光に浮かされた明るい闇の中にいた。
以下略
AAS
278
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/09/03(火) 01:33:58.55 ID:/BT2JQWN0
……これ、ドームの屋根か? 年越しライブ会場の?
灯台下暗しというか、なんというか……上だけど。
見つからないわけだ。柊さんが介入しなければ、俺は街中を探してどんどん遠ざかっていたかもしれない。
以下略
AAS
279
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/09/03(火) 01:37:39.42 ID:/BT2JQWN0
地上では、人々を魅了するカリスマを発揮して。空とか飛んで、いつも泰然としていて。
そうかと思えば妙ちくりんなジョークで笑って、酒をぐいぐい飲んで、好き勝手にこっちを振り回して。
怖いものなんて何もありませんって顔をして……それでも。
以下略
AAS
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