【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
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1
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◆DAC.3Z2hLk
[saga]
2019/06/14(金) 00:33:52.57 ID:DTY4fa360
モバマスより小日向美穂(たぬき)の事務所と高垣楓さんのSSです。
独自解釈、ファンタジー要素、一部アイドルの人外設定などありますためご注意ください。
シリーズの一作ですが、時系列的に最初のお話なので、これから読むorこれだけ読むのでもお楽しみいただけます。
前作です↓
【たぬき】鷺沢文香「ばくばくふみか」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1556725990/
最初のです↓
小日向美穂「こひなたぬき」
ex14.vip2ch.com
SSWiki :
ss.vip2ch.com
2
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◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:36:07.69 ID:DTY4fa360
歌を忘れたカナリヤは 後ろの山に棄てましょか
いえいえ それはかわいそう
以下略
AAS
3
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◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:37:14.34 ID:DTY4fa360
◆◆◆◆
高垣楓さんには、一つ奇妙な癖があった。
以下略
AAS
4
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◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:39:35.13 ID:DTY4fa360
【 春 : 陽だまりを避ける影 】
以下略
AAS
5
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:41:07.41 ID:DTY4fa360
スタジオ隅のベンチで一息つく頃には、外はすっかり夕方になっていた。
「じゃんっ♪」
以下略
AAS
6
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:43:50.53 ID:DTY4fa360
「――ところでPさん、聞きましたか? あの話」
千川さんの言う「あの」が「どの」なのかは、社員なら誰でもわかる。
以下略
AAS
7
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:45:32.12 ID:DTY4fa360
◆◆◆◆
そう、アイドルは嫌いだ。
以下略
AAS
8
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:47:12.16 ID:DTY4fa360
◆◆◆◆
下っ端が何をどう思おうが、企画はトントン拍子で進行していく。
以下略
AAS
9
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:48:51.23 ID:DTY4fa360
「やっぱりアイドルって花形だろ? この業界に入った以上はさ、憧れだよなぁ」
俺は「そうか」と頷くばかりだった。
以下略
AAS
10
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:50:27.45 ID:DTY4fa360
「Pさんは?」
当然、こっちにお鉢が回ってくる。
以下略
AAS
11
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:51:22.82 ID:DTY4fa360
〇
「――んだからよぉ、やっぱ俺的ベストバウトは花山対スペックなんだよォ! そこんとこわかってんのかァ!?」
以下略
AAS
12
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:53:33.97 ID:DTY4fa360
「22時……」
終電まで時間はある。
一番の盛りを過ぎたものの、街はまだ騒がしかった。春先の涼しい夜風に、酒気を帯びた熱が混ざって頬を撫でる。
以下略
AAS
13
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:54:58.84 ID:DTY4fa360
「……っ」
頭を振って暗い感情を追い払った。
歩こう。歩いているうちに少しはましになるはずだ。
以下略
AAS
14
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:56:15.41 ID:DTY4fa360
ちょうど自分の何メートルか前を、背の高い女性が歩いていた。
彼女も飲んでいたのだろうか。それとも帰りだろうか。
それだけなら別になんてことのない光景なのだが、場所が場所で、つい釘付けになってしまう。
以下略
AAS
15
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 00:59:29.44 ID:DTY4fa360
両眼の色が違った。
以下略
AAS
16
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 01:00:30.54 ID:DTY4fa360
ぽかんと開いたままの口から、「あ!」と自分でもびっくりするような大声が迸る。
女性の体が、今度こそ欄干の外に出たのだ。
「危ない!!」
以下略
AAS
17
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 01:00:59.74 ID:DTY4fa360
「あの、足元……」
残されたのは、無茶な姿勢で欄干に足をかけたアホの酔っ払い一人である。
以下略
AAS
18
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◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 01:03:39.60 ID:DTY4fa360
〇
「ぶえっくしょい!!」
以下略
AAS
19
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◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 01:05:17.48 ID:DTY4fa360
聞きたいことは山ほどある気がしたが、かける言葉が出てこない。
見つめ合うことしばし、妙な沈黙が二人の間に降りた。
「「あの」」
以下略
AAS
20
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◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 01:07:10.82 ID:DTY4fa360
〇
入ったのは、路地裏にある小さな居酒屋。
以下略
AAS
21
:
◆DAC.3Z2hLk
[sage saga]
2019/06/14(金) 01:09:03.39 ID:DTY4fa360
妙ちくりんな時間だった。
特に会話が弾むでもなかった。お互い何者かもわからない同士だし、彼女にしたって饒舌な方ではないらしい。
ただ「あ、これおいしい」「そうでしょう」的なやり取りを散発的に交わして、お互いのペースはまったく不揃い。
以下略
AAS
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