シンジ「すべてを受け入れようと思う」
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10:名無しNIPPER[saga]
2019/05/28(火) 14:31:30.38 ID:VZdRWGZA0
パターン青!?どこにいるの!」
 アスカは顔色を変えて周囲を見渡した。しかし、敵は見当たらない。
『妨害物はコード4B。フィールド反射膜を展開中』
 オペレーターの音声が届く。敵は目の前にいた。アスカが捕えたコンテナは、正方形の面をサイコロの展開図のように広げて、あっという間に長い触手を作り上げてしまった。
「ちっ、しゃらくさい!再突入直前だっちゅうの」とアスカは言った。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[saga]
2019/05/28(火) 14:32:05.48 ID:VZdRWGZA0
「ちっ、役立たず!もう、しつこい!こんなの聞いてないわよ!」
 アスカは苛立ちを押さえ切れずに、改2号機の足でコンテナを蹴飛ばした。コンテナから伸びた触手は、波打ちながら一塊の束となって収束していく。触手はコンテナと改2号機を取り囲むようにして輪を作ると、光を帯びて激しく輝き出した。
「ひっ!?」
 触手が放った光は、一点に集中して改2号機の顔を焼き付けるように照らした。それを受けたアスカの左目が発光する。
「うわっちっちっちっち、なにこの光!ATフィールドが中和してない!」


12:名無しNIPPER[saga]
2019/05/28(火) 14:35:31.72 ID:VZdRWGZA0
 LCLで満たされたコックピット内に、アスカの左目から血の色をした気泡が吹き出す。
「コアブロックをやらないと……逃げんなゴラァー!」
 コンテナの中心にあった円盤状のコアが、平面状の触手を伝って改2号機から離れて行く。
「ヤバい!降下角度が維持できない!このままじゃ機体が分解する!」
 きりもみ状態で急降下を続けるコンテナと、必死でそれにしがみつくエヴァ改2号機。
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[saga]
2019/05/28(火) 14:36:18.57 ID:VZdRWGZA0
「うあっ!」
 衝撃で上半身を後ろに弾き飛ばされたエヴァ改2号機。その姿勢を戻した時には、左肩から先が完全に失われていた。
「ぐうううぅぅぅ……」
 見るも無惨な姿になった改2号機に対して、次々と触手の放つ光が襲いかかる。チクチクと刺すような痛みと、爆発の衝撃を繰り返し浴びたアスカは、思わずコンテナに向かって叫んだ。


14:名無しNIPPER[saga]
2019/05/28(火) 14:37:21.32 ID:VZdRWGZA0





以下略 AAS



15:名無しNIPPER[saga]
2019/05/28(火) 14:38:32.43 ID:VZdRWGZA0
 その声に答えるようにして、コンテナに赤い亀裂が入る。
次の瞬間、紫色の光が一直線に伸びたかと思うと、一瞬のうちに触手を切り刻み、細切れの藻屑へと変えてしまった。そして、強力な電磁砲が逃げ出したコアを追い立てるようにして放たれると、遂にそれを破壊した。

 アスカは、唖然とした表情で目標物を見ていた。その視線の先には、赤い亀裂の隙間から人の目のようなものが覗いていた。その目は、ゆっくりとまぶたを閉じて、再度の深い眠りへ入ったかのように見えた。


16:名無しNIPPER[saga]
2019/05/28(火) 14:39:42.79 ID:VZdRWGZA0





以下略 AAS



17:名無しNIPPER[saga]
2019/05/28(火) 14:40:33.04 ID:VZdRWGZA0
 戦闘が起きた宇宙空間の遥か彼方で、その光景を眺める一人の少年の姿があった。
 銀髪の少年は、事の顛末を全て予見しているような表情で、地球に向かって降下する光を見ていたのだった。


18:名無しNIPPER[saga]
2019/05/28(火) 14:44:24.52 ID:VZdRWGZA0




■ヱヴァンゲリヲン新劇場版ifルート
以下略 AAS



19:名無しNIPPER[saga]
2019/05/28(火) 14:45:20.79 ID:VZdRWGZA0
 シンジは突然目を覚ました。そこは、赤い光によって不気味に照らされた、隔離施設のような部屋だった。シンジが目覚めたのは、その中に置かれた無骨な装甲で被われているベッドの上だった。
 慌ただしく駆けていく足音と、ストレッチャーの車輪がきしむ音とが、廊下に響き渡る。シンジの目覚めたベッドは、何者かによってエレベーターに乗せられて、どこかへ移動しているようだった。
「心肺機能は正常です。四肢の麻痺も認められません。ハイ。目は開いてます」
 シンジの直ぐ近くで、若い女性の声が聞こえる。その女性は、仰向けになって天井を見上げているシンジの視界を覗き込むようにして、シンジに声を掛ける。
「私の言葉が理解できますか?」
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[saga]
2019/05/28(火) 14:46:29.00 ID:VZdRWGZA0
「ここは……どこですか?」
「言葉は話せます。意識は戻ったようです」
 ベレー帽の女の子は、その質問には答えずに状況報告に務める。彼女は、シンジの寝ているベッドの横に座り、通信機器で外部と連絡を取っているようだった。この場所が病院でないことは容易に想像が付いた。なぜなら、シンジの両手、両足はベッドに拘束され、ベッドの四隅に銃を構えた軍人らしき男達が立っていたからだ。
「確か……綾波を助けて……」
 シンジは過去の記憶から今の状況に繋がるまでの道筋を探そうとしていた。
以下略 AAS



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