68:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:26:41.18 ID:YWfCY9A20
休みが終わると、空模様は打って変わって晴々としていた。
色々な意味で憂鬱な月曜日を越えた火曜の朝。昨日と同じく麗らかで控えめな秋の陽光が降り注ぐ通学路を、沙綾は俯きがちに歩いて学校へ向かう。
見慣れてきた商店街はまだ朝もやの中で眠っているみたいで、シンと静まり返っていた。スマートフォンの時計を見ればまだ七時ちょっと過ぎ。このまま歩いていけば、始業のチャイムが鳴る一時間前に学校に着いてしまう。
沙綾がこれだけ早く学校へ向かうのには理由があった。それは入れ替わってしまったもうひとりの自分からのメッセージを確認するため、というもの。
けれど、それにしたって……と沙綾は考える。
別にいつ確認したっていいはずなんだ、机のメッセージは。人の机の上の落書きが気に障ったとか目に付いたとかで、誰かがそれを消すわけなんてない。ましてや、読んでる途中に消されることなんてない。それなのに人目を避けるように、朝早くのがらんどうの教室に向かうのは……。
また入り込んでしまった袋小路。頭を振って、意識して早足に歩く。そんな風に、悶々とした悩みを踏み潰すような足取りでいると、思ったよりも早く学校に着いてしまった。
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