156:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:34:54.83 ID:YWfCY9A20
「お父さんが私の前で妙に張り切る理由が少しだけ分かったよ」
「私も、母さんがもっとわがままを言ってって言う理由がちょっと分かった」
「……お互い、なんだか面倒な性格してるね」
「ね。誰に似たんだろ……」
「……それは間違いなく、お母さんだよ」
「やっぱりそう思う?」
「うん」
「だよね。本当に、いっつも自分のことは差し置いててさ」
「身体だって……そんなに強くないのにね。そのくせ、何でもかんでも自分でやろうとしてさ」
「こっちが心配すれば『大丈夫だから』なんて言って笑って……気付いたら辛そうな顔してる時とかあるし」
「ね。無理でしょ。心配するに決まってるじゃん。ていうか、心配くらいさせてよ」
「本当だよね」
なんて、そんな風に言葉を交わすほど、ふたりの沙綾はなんだかおかしな気持ちになる。
189Res/213.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20