114:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:02:50.40 ID:YWfCY9A20
それからふたりは肩を並べて学校を目指す。
道すがら、サアヤはずっと俯ぎがちで言葉も少なかった。香澄が何かを話しかければそれに言葉を返すけど、自分から何かを話そうということはなかった。
その姿にやっぱり香澄の胸はチクチクと刺される。元気になってほしい、笑ってほしいと願うけれど、似ているようでまったく違う世界に迷い込んでしまった人の気持ちは分かりそうもないから、どうしたらいいのかが分からない。
(でも、きっとさーやが何かしてくれたはずだから……)
今も大変だろう親友に頼ってしまったことが少しだけ申し訳ない。だけど、友達とはそういうものだという認識が香澄にはあった。
変な遠慮はしないで、辛いこと、苦しいことがあるなら何でも打ち明けられる関係。うれしいこと、楽しいことがあれば気兼ねなく一緒に笑い合える関係が友達。
それはサアヤも一緒だ。
さーやとサーヤは別人だけど、すぐに元の世界へ帰って行くのかもしれないけど、それでも私はサーヤのことをもっと知りたいし、もっと仲良くなりたい。どんなことでも相談してほしいし、私じゃ力になれないかもだけど、でも一緒に考えさせてほしい。
そんなことを考えながら、香澄はサアヤと共に学校を目指した。
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