115:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 12:03:32.26 ID:YWfCY9A20
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カスミと一緒に学校へ行く、というのは簡単なように思えるけど、沙綾にとっては心に大きな重しがのしかかる出来事だった。
色んなことが折り重なって体調を崩した一昨日からずっと心配するメッセージを送ってくれたことは嬉しいし、昨日も昨日でそっけない返信をした私のことを気にしてくれることもありがたいとは思っている。
けど、そんな温かなカスミがいるからこそ、沙綾は自分自身の嫌な部分をまざまざと眼前に突き付けられている気分だった。
肩を並べて歩く通学路で、カスミは色々なことを沙綾に話しかけた。
学校の授業の話。
商店街の美味しいご飯の話。
昨日見たテレビの話。
カスミの妹の話。
そのどれもが他愛のない話題で、きっと気を遣ってくれてるんだろうことが沙綾には痛いほど――文字通り、聞いてるだけで申し訳なさが募って胸が痛くなるほど――伝わってきた。
一日休んで体調は回復したけれど、心は一向に晴れた気がしない。
一昨日、部屋を出て行く母親の背中に向けた「ごめんなさい」が何に対してなのか、未だに分からない。
知らず知らずのうちに俯く顔。こんなに自分を心配してくれている素敵な女の子に、「おはよう」さえ上手く言えない。なんて嫌な人間だろうか、私は。
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