99:名無しNIPPER[saga]
2019/04/29(月) 01:19:38.27 ID:SYS+AFC90
あたしがチョビッと広げ、夕美ちゃんが手直ししてくれた穴に、二人でピンクのキンモクセイを植えた。
文句なしの『大胆』を彼女に想起させるほどのドギツい真っピンクが保たれているかどうかは、暗くて分からない。
「はぁ……ちょっと、休もっか」
「そうだね」
スッキリ澄んだ寒空に、熱を帯びた二人の息が溶けていく。
見上げると、東京とは思えないくらいたくさんの星が一面に輝いていて――。
「綺麗」
って、思わず言っていた。
視線に気づいて隣に目を向けると、夕美ちゃんが膝を抱えながら優しく笑っている。
「夕美ちゃん」
あたしも、笑おうとした。
強張ってしまったのは、寒さのせいだけではきっとなかっただろう。
「あたしとさ……アイドル、続ける気は、ある?」
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