96:名無しNIPPER[saga]
2019/04/29(月) 01:09:20.95 ID:SYS+AFC90
ようやく丘の上にたどり着き、肩で息をしながら辺りを見渡す。
――――。
呼吸を整え、しんと耳を澄ましても、風が木々の葉っぱを凪ぐ音すらもしない、静寂そのものだ。
ここにも、いないの――?
――――。
にゃははは、なーんだ志希ちゃんの予測大ハズレー♪
冷静に考えて、そりゃそうだよね。
こんな寒い日に一人でここに来て、夕美ちゃんが一体何をしようというのか。
大体、今の時間じゃ終電もない。
仮に今日一度ここに来ていたとしても、今頃はもう帰っているだろう。
とんだピエロだ。
すっかりあたしの思考回路は、ほころびまみれのポンコツに成り下がっていた。
夕美ちゃんのせいなんだよー?
にゃはは、まったく――。
さて、と。
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