64:名無しNIPPER[saga]
2019/04/28(日) 22:59:23.92 ID:D/gZfYJM0
マネージャーさんには丁重にお引き取りいただき、俳優さんと二人で喫茶店に入り込む。
本当だったら、プロデューサーにも手伝ってもらうべきだったかなぁ。
でもあの人、結構ウッカリ屋さんだし、ヘタ打たれたらヤだし。
「それで、何をどこまで聞いているんだ、君は」
イケメン俳優さんは、あたしを強い剣幕で睨みながらさっそく問い詰めてきた。
「まーまー」
レモンティーにマイタバスコをチョチョッと振りながら、あたしは彼を宥めた。
案の定、彼はあたしの動作に釘付けだ。
「使います?」
「いや、いい」
「まず、相葉夕美というアイドルは、知ってますか?」
あたしが夕美ちゃんの写真を見せながら聞くと、彼は首を振った。
「一緒に仕事したこともない人なんて、いちいち気に掛けていられないよ。
その子、役者でもないんでしょう?」
この人は、バラエティ番組やラジオ等への露出も少ない、役者の道一筋の俳優さんらしい。
アイドルの世界に頓着が無いのも頷ける。
「ただ、あの写真に載っている子がその子かどうかは、僕には分からない。
僕にとっても知らない子だから」
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