6:名無しNIPPER[sage saga]
2019/04/28(日) 19:28:16.87 ID:D/gZfYJM0
――振り返ると、女の子が一人、ドアのそばに立っていた。
快活な印象を与える明るいミディアムショートの金髪に、ライトグリーンの七分袖シャツ。
その下はブルーのワンピースで、花柄のアクセントが愛らしいパンプス。
そんな爽やかな外見とは裏腹に、なぜか気まずそうに頬を掻いてる不安げな顔。みすまっち。
「飲む?」
おもむろに、さっき置いた試験管をサッと取って差し出してみる。
「え、えぇっ?」
露骨に表れた驚きの表情からは、先ほどまであった不安感は跡形もなく消し飛んでいた。
でも、あたしを驚かせたのはその次だ。
「えぇと……い、いいの?」
!?
なんとその子は、恐る恐るではあるけど、あたしが差し出した絶賛沸騰中の真っピンクな試験管を手に取り、匂いを嗅いでみせたのだ。
「うえぇ、エホ、エホッ! な、何コレー!?」
刺激臭まる出しの試験管をモロに嗅いだその子は途端に涙目になり、あたしに当惑の表情を向けた。
コロコロと変わる彼女の表情は、とてもファンキーで賑やかだ。
「ぶふっ! にゃははー、それはねー、たぶん知らない方がいいヤツー」
「な、何でそんなのを私にあげるのー!?」
「キミが受け取ってくれるからー♪」
138Res/139.96 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20