34:名無しNIPPER[saga]
2019/04/28(日) 21:01:49.50 ID:D/gZfYJM0
顔を真っ赤にして照れるのか、それとも、顔を真っ赤にして否定するのか。
夕美ちゃんの性格からして、たとえ違っていたとしても、否定をすることはないだろう。
でも、夕美ちゃんの返答は、あたしのいずれの予測とも違っていた。
「いつか、志希ちゃんの本当の笑顔が見たいから」
「――もっかい言って?」
「誰よりも謙虚で慎み深い志希ちゃんが、誰にも遠慮せずに心の底から笑う姿を見たい」
おもむろに立ち上がってキンモクセイの花弁を一つ摘み、夕美ちゃんはそっとあたしに向ける。
「私がその一助になれたら、って思うの」
――おーぅ。まい、がっ。
ゆーあーきでぃんぐみー、夕美ちゃん。
「いつでも自由奔放でやりたい放題、迷惑かけ放題のあたしを捕まえて、謙虚で慎み深い?
にゃははー、こう言っちゃ悪いけど、夕美ちゃんは人を見る目が無いねー♪」
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