17:名無しNIPPER[saga]
2019/04/28(日) 19:57:28.09 ID:D/gZfYJM0
お腹を抱えてゲラゲラと笑う。
あたしのアイドルとしての知名度はまだそんなに無いけれど、往来のど真ん中で大声を張り上げれば、そこそこ人目にはつくものだ。
「し、志希ちゃんっ! 恥ずかしいから、もう行こう、ねっ?」
「うんうん、夕美ちゃんの行きたい所にね」
「だ、だから私のは……」
「今日は夕美ちゃんがエスコートしてくれてばかりでしょ?
あたしに気を遣わないで、もっと好きな所行ってもいいよ、ていうか行こう」
袋を持つ夕美ちゃんの手を上から握って、あたしは大きく振り上げた。
「わ、わっ!? ちょっと志希ちゃん」
「れっつごーとぅーゆぁふぇいばりっと、らいとなーう。にゃははー♪」
「わ、分かったから! じゃあちょっと、志希ちゃんこっち」
夕美ちゃんは、あたしに捕まれていた手をそのままグイッと引いて、違う方向に歩き出した。
引っ越しの時も思ったけど、実は夕美ちゃん、結構力持ちだよね。
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