一ノ瀬志希「ほころび」
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127:名無しNIPPER[saga]
2019/04/29(月) 02:45:50.97 ID:SYS+AFC90
 もういいや、どうにでもなれ。

 このまま目を閉じていれば、この悲しみも忘れられるかも知れない。

 あるいは――。



 ――キミの匂いが好きだった。甘い匂いがした。

 風が吹き、それが鼻腔を刺激して、覚醒する。

 飛び起きて振り返ると、案の定視線の先にあったのは彼女ではなく、小さなキンモクセイだった。



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