118:名無しNIPPER[saga]
2019/04/29(月) 02:24:47.37 ID:SYS+AFC90
「はぁ……はぁ……」
こんなに感情が昂ぶっている自分に内心驚いている。
どこまでも自分にとって淡泊であるはずの結果に、許し難いものがあるなんて考えもしなかった。
「あたしは……」
顔を上げ、夕美ちゃんの方へと振り返る。
彼女は肩を震わせ、嗚咽を漏らすことだけは辛うじて耐えているような有様だった。
「ひょっとして、余計なことをしちゃったのかな……夕美ちゃんをハメたあの子を、あたしは追い詰めた。
せっかく夕美ちゃんが許したのに、結局、夕美ちゃんが期待したように芽を出せないまま、あの子はアイドル人生を終える」
「それも、し、志希、ちゃん……っ」
涙声を枯らして、夕美ちゃんは首を振った。
「志希ちゃん……私の、ためにっ、してくれたから、大丈夫だよっ」
「何がどう大丈夫なの!! 夕美ちゃん、イヤだ!!」
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