【デレマス】 偶像ルネッサンス
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8: ◆AsngP.wJbI[saga]
2019/04/21(日) 23:19:54.30 ID:gNqPAssWo
 


その昔、
アイドルとは孤高であり、
不可侵であり、
届かぬ憧れであった。

昭和50年代、それは大衆メディアが大発達を遂げた絶頂の時代であり、その波に乗るようにアイドル文化も隆盛を誇った。
「清純派」と呼ばれる当時の伝説たちは、人類の長い歴史から見ればまだまだ始まったばかりの大衆アイドルという世界の中で、
初めてスタンダードを確立した一種の完成形となった。

彼女たちは日本中がTVを通じて見守る中、大きなステージの真ん中で、真っ暗な空間の中たった一人スポットライトを浴び、
時に静かに時に優しく、一曲を歌い上げる。
後奏が鳴り止んだ瞬間、一斉に沸き上がる歓声を一身に浴び、次の日には日本中がその瞬間について語り合い、讃えた。
彼女たちの一挙手一投足を真似するいたいけな少女も、友人の手前ファンだと大っぴらに言えない恥ずかしがりな青年も、
自室に埋め尽くされたポスターに囲まれながら擦り切れるまでレコードを聞き入る大人も、
ただ娘や孫を見守るように静かに静かに応援している老人も、
みな一様に、アイドルを愛していた。
アイドルはその特殊な世界でもって、見事に世間を魅了していた。


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