70: ◆AsngP.wJbI[saga]
2019/04/29(月) 00:15:19.24 ID:uFnZQdOAo
頭を抱えたまま固まった菜々は、そのままのポーズで男を見上げた。
「ちょうどあんたみたいなのを探してたんだ、俺。 よかったら、あんたにぴったりな場所があるんだけど、興味ある?」
「へ?」
男の差し出した小さな紙っぺら──大きさや手触りで名刺か何かだということはわかった──を暗がりで受け取ると、
ステージの照明を借りて何とか記された文字列を読み取っていく。
「み、し、ろプロダク……」
「ま、そーゆーこった」
「……へ? ……へ??」
プロデューサー ――差し出してきた名刺の肩書きにそう記されていた男――が、もう一度ハッキリと言い放ってみせる。
「あんたの理想のアイドル、346プロで復活させてみようぜ」
未だ事態が飲み込めずに、菜々はしばらく目をパチクリさせていた。
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