232: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 06:49:00.02 ID:xnInN/pyO
曜「それから、ルビィちゃんは無理してダイヤちゃんのようになろうとしなくてもいいんじゃないかな?」
ルビィ「どうしてです?」
曜「ルビィちゃんはルビィちゃんなんだから。何でも1人でこなせるのが一番だろうけど、誰かへ頼ることができるのも時には大切だから」
233: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 06:49:37.39 ID:xnInN/pyO
曜「でもルビィちゃんが生徒会へ入るなら、次期部長は善子ちゃんに任せることになるかな?」
ルビィ「……そう、なりますよね? 兼任できないので」
曜「やっぱりルビィちゃんから見ても不安?」
234: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 06:50:16.54 ID:xnInN/pyO
ルビィ「入部希望者も3人ほどいるんで、1週間の体験入部をしてもらってから、続けていけそうか本人確認していこう。そう考えているんです」
曜「ルビィちゃんや花丸ちゃんの時と同じだね?」
235: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 06:50:52.90 ID:xnInN/pyO
ルビィ「曜さんは体育大学へ行くつもりなんですよね? スポーツ推薦で」
曜「うん。高飛び込みでも一番になりたいからね」
ルビィ「ずっと続けてきたからですか?」
236: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 06:51:33.64 ID:xnInN/pyO
ルビィちゃんが私の両肩を掴み、エメラルド色の瞳で私の瞳を覗き込みながらこう宣言した
ルビィ「とにかく、1人で立っていられないと感じたら、いつでも頼ってくださいね。わたしが支えてあげますから♡」
曜「やだこのイケメンルビィちゃん// 惚れ直しちゃいそう♡」
237: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 06:52:18.51 ID:xnInN/pyO
【それから1X年後の春】
私は今年の夏に開催されるオリンピックへ向けて、イタリアで高飛び込みの強化合宿へ参加していた
ここシチリアは小原グループとイタリア政府のマフィア掃討作戦の結果ゆえか、市街地を歩いていても妙な輩に絡まれることもなく平和な土地だ
238: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 06:53:00.76 ID:xnInN/pyO
オレンジ色の夕日に照らされたシチリアの街を、ルビィちゃんが運転するレンタカーが駆け抜けてゆく
ルビィ「ところで曜ちゃん、いい知らせと悪い知らせがあるんですけど」
曜「なんかアクション映画でよくあるヤツだね。じゃあ、悪い知らせから」
239: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 06:53:51.37 ID:xnInN/pyO
曜「これでも中東よりはマシ、なんだよね?」
ルビィ「ユチハコ人によるチャキロキ人への弾圧と比べれば、ですか?」
曜「うん。一方的な虐殺だって話だし」
240: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 06:54:30.38 ID:xnInN/pyO
2つ目の封筒にはみかんと桜のマークが描かれている
そちらにはあどけなさが抜け凛とした大人の女性となった千歌ちゃんと、5歳ぐらいの頃の彼女に瓜二つな少女が、まん丸に大きくなった梨子ちゃんのお腹を愛しげに撫でる写真が入っていた
そう、梨子ちゃんは5年前に千歌ちゃんの娘を産み、今は2人目を妊娠しているのだ
241: ◆EU9aNh.N46
2019/04/05(金) 06:55:19.13 ID:xnInN/pyO
曜「千歌ちゃんも梨子ちゃんも、マイノリティが受け入れられるよう行動してるんだね」
ルビィ「女性同士じゃ子どもが作れないから、結婚するメリットはない。完全に女性を『子どもを産む機械』扱いですよね」
曜「結局、そんな風に人付き合いでも何でも『損得』で考える人が少なからずいる、ってことなんだよね」
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