447:名無しNIPPER[saga]
2020/02/10(月) 17:51:06.58 ID:CaLDwjtG0
愛栗子「なんじゃ」
乱怒攻流「ずっと、聞かないようにしてきたんだけどさ」
愛栗子「はようせい」
448:名無しNIPPER[saga]
2020/02/10(月) 17:52:04.31 ID:CaLDwjtG0
激情する乱怒攻流とは対極に、愛栗子は己でも厭うほど淡々とした調子で話していく。
愛栗子「ふみが刺されるあの瞬間、ほんの一瞬ではあったがあのままでよいと思ってしもうた」
449:名無しNIPPER[saga]
2020/02/10(月) 17:53:19.71 ID:CaLDwjtG0
愛栗子「ぬしには今一度伝えておこう。わらわは炉を砕こうと考えておる」
乱怒攻流「な、何でよっ」
動揺する乱怒攻流。が、それでもまだ愛栗子調子崩さず。
450:名無しNIPPER[saga]
2020/02/10(月) 17:55:50.79 ID:CaLDwjtG0
愛栗子「紺に頼られたあやつを、強く妬んでしもうた。あの場であやつが砕かれるのをよしとしてしもうた。まるで炉と同じじゃ……奴とわらわとで何が違う。 そう思うと、もはやあの場で奴を追う気すらおこらんかった」
乱怒攻流は愛栗子の言葉に驚愕と不快を抱きつつ児子炉の発言を思い出していた。
乱怒攻流「何よそれっ……最ッ低……!」
451:名無しNIPPER[saga]
2020/02/10(月) 17:56:52.76 ID:CaLDwjtG0
愛栗子の衣服から手を離した乱怒攻流は荷物を纏める紺之介に駆け寄りて小声で告げる。
乱怒攻流「紺之介……ちょっとあいつのこと納めてよ」
452:名無しNIPPER[saga]
2020/02/10(月) 17:57:31.45 ID:CaLDwjtG0
乱怒攻流「珍しく聞き分けいいじゃない」
紺之介「寝起きだったんだろう。あれは何となく歩き出すのに時間がかかりそうだと、そう感じただけだ」
乱怒攻流「そう。まあいいわ……ちょっとあんたに話したいことがあるの」
453:名無しNIPPER[saga]
2020/02/10(月) 17:59:32.42 ID:CaLDwjtG0
紺之介「で、なんだ」
乱怒攻流「愛栗子ったら本当は本気を出せばあのときふみたちを助けられたのに助けなかったの。最低だと思わない?」
454:名無しNIPPER[saga]
2020/02/10(月) 18:02:34.93 ID:CaLDwjtG0
乱怒攻流「うそ……それだけなの?」
紺之介「その話が本当だとして、幼刀が情に駆られ他の幼刀の破滅を望むことなどもはや驚くことでもないだろう? それにお前も夜如月では愛栗子を破壊しようとしていただろ……それと何が違うというんだ」
乱怒攻流「それは……」
455:名無しNIPPER[saga]
2020/02/10(月) 18:03:00.42 ID:CaLDwjtG0
乱怒攻流「うそ……それだけなの?」
紺之介「その話が本当だとして、幼刀が情に駆られ他の幼刀の破滅を望むことなどもはや驚くことでもないだろう? それにお前も夜如月では愛栗子を破壊しようとしていただろ……それと何が違うというんだ」
乱怒攻流「それは……」
456:名無しNIPPER[saga]
2020/02/10(月) 18:03:54.54 ID:CaLDwjtG0
紺之介「あの結果は全て俺の弱さが招いたものだ。あいつに頼る決断をしたのも、あいつらを守れなかったのも、源氏を斬り伏せることが叶わなかったのも、全て俺の弱さだ」
紺之介「故に次こそは弱さを捨て全力を待ってあいつに勝つ。そのために今は前へ進む。それだけの話だ」
紺之介はそうはっきり言い切ったのち言葉の通り真っ直ぐ前を見てまた無言になった。
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