男「この俺に全ての幼女刀を保護しろと」
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174:名無しNIPPER[sage]
2019/04/08(月) 22:32:45.44 ID:rcXhDrtF0
リアタイで初めて投下時に遭遇したけど>>172の一文で既に草


175:名無しNIPPER[saga]
2019/04/08(月) 22:33:22.45 ID:/2q0Qaon0
その影で暗躍する男あり。その男幼刀欲しさに死体の携えたる刀漁るもその刃見て微ながら肩を落とす。

「チッ、ダメか。こいつもハズレだ。行くぞペド」

「うー」
以下略 AAS



176:名無しNIPPER[saga]
2019/04/08(月) 22:34:07.80 ID:/2q0Qaon0
紺之介ら一行は港を渡り海から少し離れた町、茶居戸 -ちゃいるど- を訪れていた。

この場所は控え書きの情報によれば幼刀奴-ぺど- の在り処と記されたり。

早速情報収集のため通りを散策していた紺之介であったが町の様子に対して何やら不満気に眉を顰めていた。
以下略 AAS



177:名無しNIPPER[saga]
2019/04/08(月) 22:34:52.93 ID:/2q0Qaon0
愛栗子「紺、どうしたのじゃ」

紺之介「どうもこうもない。刀売りもいなければ鍛冶屋もない。どうなっているんだこの町は」

刀狂いの彼にとって旅中での刀見物はどのような質素な店内であろうと憩いの場となっていたのだ。
以下略 AAS



178:名無しNIPPER[saga]
2019/04/08(月) 22:35:32.50 ID:/2q0Qaon0
乱怒攻流「庄司も言ってたけど、今の時代ってそれほど刀に需要ないんでしょ? 寧ろなんでこんな田舎にあると思ったのよ……ってか買えないでしょあんた……」

半目の乱怒攻流に続いて愛栗子が彼に口添えする。

愛栗子「こればかりはそこの背嚢に同意じゃの。人の大欲を満たせぬものなぞいつかは廃れるものなのじゃ。いつの世も最後に人が求めるものは『食』に『休』に『色』というわけじゃな」


179:名無しNIPPER[saga]
2019/04/08(月) 22:36:31.22 ID:/2q0Qaon0
愛栗子「紺、心が落ち着かぬのなら一度茶屋に入らぬか? 腹を満たし足を休め、いくさ場にはない華が色を育てる……茶屋とは実によい場所じゃ。ほれ、丁度そこに暖簾が……」

乱怒攻流「もう聞いてないみたいよ」

愛栗子が熱弁に熱弁を重ねて茶屋に向かうよう促すも彼女が暖簾を指差してから紺之介の方を向いたとき彼はすでにそこにおらず先立つ町民へ話かけていた。
以下略 AAS



180:名無しNIPPER[saga]
2019/04/08(月) 22:37:23.25 ID:/2q0Qaon0
紺之介「すまん少しいいか。この町に刀を売る商人か鍛冶屋はないのか」

町民「ねぇ〜なぁ〜? なんだあんちゃん今どき珍しいお侍さんかい?」

町民の男は後ろ髪をかきながら紺之介の腰刀に指と視線を向けた。
以下略 AAS



181:名無しNIPPER[saga]
2019/04/08(月) 22:38:22.18 ID:/2q0Qaon0
町民「あ〜……その話な。確かにお侍さんなら興味持ちそうな話だなぁ……もっと言うとな、本当はこの町にも鍛冶屋があったんだよ」

紺之介「何だと? あんたこの俺に嘘を……!」

町民「んなっ、待て待て待てよあんちゃん!」
以下略 AAS



182:名無しNIPPER[saga]
2019/04/08(月) 22:39:28.53 ID:/2q0Qaon0
彼の話に興味を示した紺之介は詰め寄った身を引いて耳を傾けることとし、その様子に町民の男も安堵した様子で両掌を下ろした。

町民「実際にその姿を見たって奴も居るんだからなかなか背筋の凍る話だぜ……夜中に旅路のお侍さんがこの町の通りや、そこのすぐ近くの雑木林を歩いてたら俊敏に短剣を振り回す二歳児に切り裂かれるって話よ」

町民「その二歳児の反物は死体の血で染められた赤黒らしい。まさに『乳飲み子』ならぬ『血飲み子』よ」
以下略 AAS



183:名無しNIPPER[saga]
2019/04/08(月) 22:40:47.75 ID:/2q0Qaon0
後ろ手を振る男を見送ると紺之介は二人のところへ戻り質問をした。

紺之介「今の話、聞いたな。奴というのはそんなにも幼い女児だったのか? 大好木……どこまで幼女を好んでいたんだ」

愛栗子「まぁの……将軍様の愛した『女』というよりあれは愛娘と言うべきじゃの」
以下略 AAS



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