182:名無しNIPPER[saga]
2019/04/08(月) 22:39:28.53 ID:/2q0Qaon0
彼の話に興味を示した紺之介は詰め寄った身を引いて耳を傾けることとし、その様子に町民の男も安堵した様子で両掌を下ろした。
町民「実際にその姿を見たって奴も居るんだからなかなか背筋の凍る話だぜ……夜中に旅路のお侍さんがこの町の通りや、そこのすぐ近くの雑木林を歩いてたら俊敏に短剣を振り回す二歳児に切り裂かれるって話よ」
町民「その二歳児の反物は死体の血で染められた赤黒らしい。まさに『乳飲み子』ならぬ『血飲み子』よ」
町民「で、お侍様の屍はみな刀を取られちまってるんだ。目的は不明なんだが侍じゃなくとも洒落た脇差を差した商人が襲われたって噂も耳にしたんでどうやら刀を差してる奴を狙うってのは確かみたいなんだ……でだ」
紺之介「鍛冶屋は店を畳んだ……というわけか」
町民「そういうこったな。あんちゃんも今晩ここに泊まるなら野宿だけはやめときな。んじゃあな」
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