121:名無しNIPPER[saga]
2019/03/13(水) 18:46:21.33 ID:BBwPih0C0
汗水を垂らしながら潜り抜けた暖簾の先には困り果てた表情で店内を走り回る店主の姿があった。
刀屋店長「ない! ない! ない! あれ……あんさんは確か昼間の……」
紺之介「例の呪いの刀がなくなったんだろう」
122:名無しNIPPER[saga]
2019/03/13(水) 18:46:54.09 ID:BBwPih0C0
紺之介「もしも俺がその呪いの刀を持ってきた暁には俺にその刀を譲渡しろ。代わりにあんたには損失分の百両を渡す。これでいいな?」
まだ状況の全てが呑み込み切れていなかった店主であったが、出してしまった百両分の損失が帰ってくるという部分だけを商人耳で拾い何度も頷いた。
紺之介「ふん。この剣豪紺之介に任せておけ」
123:名無しNIPPER[saga]
2019/03/13(水) 18:47:48.16 ID:BBwPih0C0
帰宿した紺之介は彼の帰りを待って起きていた二人に己の出した答えと計画を全て伝えた。
124:名無しNIPPER[saga]
2019/03/13(水) 18:48:18.78 ID:BBwPih0C0
続く
125:名無しNIPPER[sage]
2019/03/13(水) 19:13:02.59 ID:M0bdg0M5O
おつおつ。このシリアスじみた雰囲気、良いですな。
126:名無しNIPPER[sage]
2019/03/13(水) 19:19:33.87 ID:IMfu5cKHO
乙!
127:名無しNIPPER[sage]
2019/03/14(木) 12:43:09.90 ID:hbrxbygoO
これは「ゴクドーくん漫遊記」と同じパターンだw
128: ◆hs5MwVGbLE[saga]
2019/03/25(月) 04:52:52.84 ID:sLYD87sq0
日の出と共に穏やかな波に揺れる和船。
華蓮に月一、そして愛栗子と乱怒攻流を乗せたこの船はまさしく華化粧が施されていると映った。
「漕ぎ手以外男なし……朝からいい船だなァオイ」
129:名無しNIPPER[saga]
2019/03/25(月) 04:53:49.98 ID:sLYD87sq0
華蓮「愛栗子さまはいつもどのようなものをお口にされているのですか? 一体何を食べたらそのように美しく……」
愛栗子「そーじゃの〜……まぁわらわの美は生まれ持っての天の恵みじゃと思うておるが、強いて言うなら団子かの」
130:名無しNIPPER[saga]
2019/03/25(月) 04:54:37.45 ID:sLYD87sq0
愛栗子「む、なんじゃ」
乱怒攻流「朝からうるさいのよ。頭に響くの」
愛栗子「なんじゃぬし、まだ夢うつつとな? それなら丁度よかったではないか。わらわの高貴なる声色で目を覚ますがよい」
131:名無しNIPPER[saga]
2019/03/25(月) 04:55:35.38 ID:sLYD87sq0
どこまでも転がり続ける勢いの高飛車相手にもはやため息すら肺を空けきった乱怒攻流だったが、まだ愛栗子の真髄知らぬ月一が彼女に口添えした。
月一「お言葉ですが愛栗子姫、そこの乱怒攻流嬢の言う通りでしょう。この辺りは警も中々取り締まれぬほどの賊の者らが横行しているだとかで、みずから位置のわれるような声は張らないでいただきたい」
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