不死講
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25: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/04/02(火) 22:32:11.37 ID:4cL6k3Eg0


時間はたっぷりある。せっかくだから、この世界の話をしようと思う。


「この世界は狂っている。」


 電卓が二本足で立ち、セロハンテープが浮気をする。人ではない存在が、まるで自身が人であるかの如く振る舞う。
そしてこの世界で、この世界の異常性を感じているのは僕しかいない。実に不思議な話である。
その異常性が日常であるならば、そこに異常性などは存在するはずがないだろう。まったく……自分でも言ってて頭が痛くなってきた。
この頭痛は果たして酒のせいか、それとも別の何物かのせいなのか。

しかし、僕は自信をもって宣言することができる。
「この世界は狂っている」のだと。
なぜならば、僕には正常な人間だったころの記憶が残っているからだ。

かつての僕は、大学生だった。
独り暮らしに憧れて、あえて実家から離れた大学を選択し。暇さえあれば、友達と居酒屋で詭弁を投げかけ合い。
何となく付き合い始めた恋人と、ちんちんかもかもして過ごし。その合間に、ほんの少しだけ本業の勉強に勤しんだ。
曖昧で漠然としていているが、そんな青春の記憶が僕には確かにある。

さて、酒に酔った男が一人ですることNo.1と言えば過去の栄光に思いを馳せることだという。(僕調べ)
そのランキング調査に則って、酒のせいかグアングアンと耳鳴りのする僕の頭の中から過去の栄光を掘り起こしてみよう。
そうあれは、いつのことだったか。


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