「おはよう。捻挫少年。」
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24: ◆PeRWG5nqdc[sage saga]
2019/01/11(金) 11:20:33.68 ID:piIM8FBL0

思ったよりフランクに話しかけてくる。初対面の時の印象よりもかなりカラッとした性格らしい。
開架室の隅の方のテーブルの一角に座って、持ってきた成績表を渡す。
成績は全体的に平均より少し上で、良くもないが悪くもない。

以下略 AAS



25: ◆PeRWG5nqdc[sage saga]
2019/01/11(金) 11:22:26.34 ID:piIM8FBL0

「目標の大学ってある?」
「いえ、まだ特に…」
「興味ある分野とか、都市の方に出てみたいとかは?」
「そういうのも別に…」
以下略 AAS



26: ◆PeRWG5nqdc[sage saga]
2019/01/11(金) 11:23:33.79 ID:piIM8FBL0

最初の授業は簡単な質疑応答というか、雑談をして終わった。
志望校は決まらなかったが、とりあえずセンターの目標点を定めて、それに向けて基礎的な部分の補講と問題演習をしていくらしい。
携帯で時間を確認して彼女は言う。



27: ◆PeRWG5nqdc[sage saga]
2019/01/11(金) 11:24:05.22 ID:piIM8FBL0

「じゃあ、今日はこのくらいにしとこうか。もう日が落ちてきちゃったし。来週もおんなじ時間で大丈夫?」
「やっぱり勉強するんですか?」
「当たり前でしょ、何言ってんの。」
「言ってみただけです。よろしくお願いします。」
以下略 AAS



28: ◆PeRWG5nqdc[sage saga]
2019/01/11(金) 11:28:38.62 ID:piIM8FBL0

「よう、捻挫少年。」
「間違ってはないんですけど、辞めません?その呼び方。」
「私の中で、君は既に捻挫少年になってしまったのだ。多分、治っても言うね、私は。」
「じゃあ、僕の中で佐藤さんの第一印象は初めて氷の上に立ったバンビなんですけど、バンビって呼んでいいですか?」
以下略 AAS



29: ◆PeRWG5nqdc[sage saga]
2019/01/11(金) 11:29:30.98 ID:piIM8FBL0

その日は3月に迫った期末試験の範囲を重点的に見てもらった。
学校から課題が出されるので、その中で間違えたところや、分かり難いところを教えてもらう感じだ。
塾講師をしていただけあって教えるのには慣れているようで、説明は簡潔で分かりやすかった。
僕が問題を解いている間、佐藤さんは本を読んで過ごしていた。
以下略 AAS



30: ◆PeRWG5nqdc[sage saga]
2019/01/11(金) 11:33:52.83 ID:piIM8FBL0

「大学生のときに色んな所に行けばよかった!」
「キミは絶対に大学生になったら、時間のかかることをした方が良いよ!」
「原付で日本を回るとか良いよねー!」
と、独り言のように喋りかけてくる。
以下略 AAS



31: ◆PeRWG5nqdc[sage saga]
2019/01/11(金) 11:42:26.86 ID:piIM8FBL0

試験対策と一方的な雑談でその日は終わった。
意外と集中して勉強できたことに驚いていた。自習中にクラスの女子が横で喋っている時と何が違うのか分からないが、気が散ることがない。声とか話し方の問題だろうか。

「今回の対策は付け焼刃だけど、試験頑張ってね。」
以下略 AAS



32: ◆PeRWG5nqdc[sage saga]
2019/01/11(金) 13:47:26.35 ID:piIM8FBL0

次の試験結果が悪くても彼女は気にしない気もしたが、部活も辞めて
勉強も教えて貰っている身で進歩がないというもの嫌だったので、
テスト期間が始まる前も図書館に来て勉強するようになった。
その間、図書館で会うかもしれないと思ったが、彼女を見かけることはなかった。
以下略 AAS



33: ◆PeRWG5nqdc[sage saga]
2019/01/11(金) 13:48:13.57 ID:piIM8FBL0

ほどなくテスト期間に突入し、全部活動が活動停止になる。
自由な放課後を手に入れた大概の生徒は、勉強会と称して近くのファミレスで集まったり、
カラオケに行ったりと、テスト期間を満喫している。

以下略 AAS



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