「おはよう。捻挫少年。」
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10: ◆PeRWG5nqdc[sage saga]
2019/01/10(木) 23:21:38.83 ID:Av4Jk77s0

「ああ、はい。なんとか。」
なんともない風を装って、差し伸べられた手にも頼らず、
何とか自力で立ち上がろうとしていたが、雪と痛みで思うように立てない。
もたもたしていると、女性はすっと僕の左脇に入り
「肩に腕回してください。」
と言うと、僕のズボンの右後ろを持ちあげながら立つのを補助してくれた。

「本当にごめんなさい。怪我させちゃいましたか?」
「いえ、元々捻挫してたので、大丈夫です。」
「捻挫してって…いや、大丈夫じゃないですよ。痛みませんか!?」
「ほんとに大丈夫です…」

帽子を取ってあげようとしたのに、逆に立つのを助けてもらったばつの悪さと
情けなさから顔を見れずに不愛想に返す。



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