勇者「彼は正しく英雄だった」
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405:名無しNIPPER[saga]
2019/02/07(木) 23:14:19.31 ID:ltwtokG1O

踊り子「平和だからこそ、魔術が忌み嫌われたのでしょうか」

錬金術師「そうだな、戦があれば違っていただろう。当時、魔術に傾倒するのは愚か者のすることだった。
     そもそも異端であったし、悪魔と取引きしただとか根も葉もない噂も信じられていた」

錬金術師「魔術は世を乱す術、使用者は皆悪人であるとも言われた。実際、その通りになってしまったのだから間違いではないのだろうが」

▼錬金術師は自嘲的に笑った。

▼杖を握る手には力が篭もっている。

踊り子「それなのに再び戦うのですね。私には理解出来ません」

錬金術師「戦わなければ自由を掴めない。これだけは変わらない。その為に戦う理由を作った。これは贖罪であり、過ちを雪ぐ為でもある」

踊り子「そうまでして魔術師の支配する世を目指す意味が分かりません」

錬金術師「私が招いた結果とは言え、自由を奪われたままでは時代も魔術も進歩しない。それに、私個人としても王家には貸しがある」



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