勇者「彼は正しく英雄だった」
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334:名無しNIPPER[saga]
2019/01/27(日) 01:23:06.17 ID:8oN8VcFcO

「獣が知恵を使うのか、小賢しい」

しかし、一人の男がそれを防いだ。

その男が杖を振ると、空を駆ける狐は目に見えぬ弾丸に打たれ、大猿の岩拳は分厚い透明の膜に遮られた。

「……水? もしや、あれが賢者なのか?」

監視者の予想通り、それは水だった。兵士達は打ち落とされた狐に槍を構え、拳を遮られ困惑する大猿に突進する。

そこに再び狼が吠え声を響かせ、兵士達に足止めを食わせる。狐と大猿は狼の下に後退した。

「あれから排除しなければならないな」

指揮官と思しき男が再び杖を振るう。すると突如狼が宙に浮き、声なき声を上げた。

(窒息させる気か!!)

監視者は居ても立ってもいられず、何の策も考え付かないまま指揮官に突撃した。



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