45:名無しNIPPER[saga]
2018/12/15(土) 00:03:27.39 ID:UJ40b2tyo
――――――
「はぁ……憧れの季節は、もう終わり……。 吐息のネットも、悲しみ色……」
オレンジ色の廊下で、私の足取りは重いものでした。
我ながら、こんな独り言は笑えてきます。
けれどもそんなくだらない事で気を紛らわすのが、今の私には精一杯でした。
「……やっぱり、全然上手くいかない…… あきらめた方がいいのかな……」
外を向いてそっとつくため息に曇る窓ガラスだけは、私を心配してくれているようですけれど。
そんなとき、
「どうしたの?」
「!」
向こうから歩いてきた男の人が、見かねて声をかけてきました。
「あ……すみません。 私、今そこでオーディションを受けさせていただいたんですけど……」
なんだかどうでもよくなって、ぽつぽつと独り言のように話してしまいます。
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