53: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 21:07:14.84 ID:Nn2yIfhz0
サメさんチームの面々がプールに海賊船を浮かべた。
アリクイさんチームは100インチの液晶ディスプレイでゲーム大会を開いた。
54: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 21:08:54.21 ID:Nn2yIfhz0
締めは、大洗の全戦車による斉射となった。
校庭に戦車を並べ、戦車道履修者の在校生がそれぞれの戦車に乗り込んだ。
乗員をなくしたカメさんチームのヘッツァーには、西住さんと私の二人で乗った。
55: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 21:09:50.06 ID:Nn2yIfhz0
大洗女子学園の一学年の数は三千人にも及ぶ。
卒業式自体は科ごとに行われたが、催しの終わる頃には、ほとんどの生徒が校庭の周りへと集まってきていた。
56: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 21:11:24.50 ID:Nn2yIfhz0
やがて催しは終わって、けれど名残惜しさや冷めやらぬ興奮の残った生徒たちは、二次会へ三次会へと繰り出していった。
別れは在校生と卒業生の間だけのものではない。
例えば元生徒会の三人は、三人だけで思い出話に花を咲かせるのだと、いち早く大洗の校舎を去って行った。
57: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 21:12:32.76 ID:Nn2yIfhz0
卒業生の学園艦下船は、その翌日のことだった。
眠気の残る頭をおして見送りに行くと、無数の卒業生の中に見慣れたおかっぱ頭が見つかった。
「そど子」
58: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 21:14:55.01 ID:Nn2yIfhz0
私が答えると、そど子の姿はすぐに群衆の中へかき消えた。
それがあまりにもあっけなくてしばし硬直していたのだが、ふいに寂しさにきゅうと心臓を撫でられた。
59: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 21:17:19.80 ID:Nn2yIfhz0
新学期。
私は遅刻した。
人間というのは一日二日で変わるものではない。
60: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 21:18:33.94 ID:Nn2yIfhz0
「朝からご苦労……」
「ちゃんと記録しますからね! 遅刻ですからねっ!」
61: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 21:20:00.02 ID:Nn2yIfhz0
ただ待つだけが私じゃない。
感傷にひたるなんてもったいない。
「だから、頑張るのは明日からで良い……」
62: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 21:21:04.00 ID:Nn2yIfhz0
おわり。
63: ◆JeBzCbkT3k[sage saga]
2018/11/14(水) 21:24:31.51 ID:Nn2yIfhz0
いつも通り、読んでくれてる人いるのかわからなくて不安になりますが、読んでくれた方、ありがとうございました。
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