108: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/17(土) 20:44:34.30 ID:nT+bOUGp0
ここに遠峯を落とせば、確実に奴は免疫によってこの世界から排除される。
奴はミイラを振り払ってこちらに向かってきた。
俺は柵の一部を蹴ってぶっ壊し、遠峯の突撃に備えた。
……そういえば、あの大きな穴を覗き込んだ後、あのゲームの主人公はどうなっていたっけ?
エンディングでは、確か目に包帯を巻いていた。……失明したのだ。
それを思い出した瞬間、俺の視界は真っ暗になった。
ゲームの知識がマイナスに働いてしまったらしい。参ったな。
焦りは禁物だ。
大丈夫、目が見えずとも風やら気配やらで相手の動きを察知するシーンは二次元によく出てくるじゃないか。
遠峯の足音が近づいてくる。
奴がスコップを振り上げたような気がした。風を切る音が聞こえたのだ。
俺は敢えて奴に突進した。
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